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寒い時に手・あご・体などが震える原因とは?

      2015/04/26

こんにちは。かれっとです。

北風が強い日のような、厳しい寒さの日には、思わずブルッと身震いがしたり、手が震えたり、あごがガクガクしたりするものですよね。これらは、実は人間の本能として自動的に起こっています(震える時、意識的に「震わせよう!」とは思っていないですよね)。

では、なぜそのような反応が起こるのでしょうか?

この記事では、「寒いときに体が震える原因」を、分かりやすくお話していきたいと思います。

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人間はなぜ寒さを感じるのか

まず前提知識として、「人と寒さ」に関する前提知識を共有しておきましょう。

なぜ人は寒さを感じるのでしょうか?

それは、「なぜ、人は痛みを感じるのか?」という問いに似ています。
答えは、「それを感じないと、生存する上で都合が悪いから」です。

人は体温を平熱に保つ必要がありますが、もしも寒さを感じなければ、「体温が下がる状況に気づけない」ということになります。「痛み」も同じですね。「それは危険だからやめさせたい。だから痛みを与えてやろう」というような仕組みになっています。

人間が寒さを感じる仕組み

人間には、様々なセンサーが備わっています。これを受容器・受容体と言います。

センサーには様々な種類があり、最も多いのが痛みを感じる「痛点(つうてん)」というセンサーです。そして、そういったセンサーの中に「温点(おんてん)」と「冷点(れいてん)」があり、これが寒さ・暑さを感じます。

ちなみに、冷点の数は、温点の数を大きく上回っています。これは、「熱さ」が原因で危機的状況に陥るより、「寒さ」が原因で命の危機に陥ることが多かったためだと考えられます。

人は、こういったセンサーに何らかの刺激を受けると、それに対応したことを感じるようになっています。

人間の体温調節の仕組み

歯車

前述のように、人は体温を平熱に保つ必要があります。そのため、時には熱を発生させたり、放出したりして、体温を調節する必要があります。

人間が体温を調節する手段はさまざまです。

  • 放熱には、主に皮膚表面からの放熱、汗の蒸発による放熱があります。
  • 熱を生み出す手段には、主に筋肉や内臓の動きによる産熱(体内で熱を作り出すこと)があります。

そして、「筋肉の動きによる産熱」の手段の一つとして、「震え」があります。

段々と見えてきましたね。

人が寒さを感じた時に手・あご・体などが震える原因・理由

人は寒さを感じると、なんとか体温を下げない・元に戻させるような働きをします。

具体的には、「交感神経」の働きが活発になります。交感神経が活発になると、人体の活動が活発になり、血管を締めます。そして血管が締まると、皮膚の表面を流れる動脈が収縮(ちぢまる)し、血液の量が少なくなります。

前述のように、皮膚からの放熱は、放熱の多くを占めます。暖かい血液が皮膚から遠ざかれば、皮膚温は下がります。皮膚温が下がれば、放熱は小さくなります。寒いときに人の肌が白くなるのは、血管が締まり(細くなり)見えにくくなっているためです。

僕の勝手なイメージかもしれませんが、なんだか北の地方のほうが、白い肌の方が多い気がします。

また、人は寒さを感じると、震えます。

なぜなら、「震え」により、効率的に熱を生み出すことができるからです。

人がもっとも熱を生み出すのは、筋肉です。つまり、「体を動かせば熱が生まれる」ということですね。

エネルギーを筋肉に使うとき、基本的には全てが熱に変換されるわけではなく、エネルギーの内のいくらかは「動かすため」に使われます。しかし、「震え」という動作には、ほとんど「動かすため」のエネルギーが要りません。つまり、ほぼ100%を熱に変換できるというわけです。

効率的に熱を生み出す手段だからこそ、人は寒いとき(熱が必要なとき)に「震える」ようにできています。この身震いによる生理現象を、医学用語では「シバリング」といいます。

これで、この記事の題目である「なぜ寒い時に人は震えるのか?」という疑問は解消されました。

「なぜ会いたくて震えるのか?」は西野カナさんにお聞きするとして、ここからは、「震え」とか「寒さ」に関連する雑学的なことを、ご紹介したいと思います。誰かに話してみたくなるような雑学集です。

尿とシバリング

尿を出した時に、ブルッと震えることがあります。これは、尿によって熱が逃げてしまうので、それを補うためのものです。

風邪の時に震える理由

運動している時に暑いと感じるのは、運動により上がった体温を下げたいからです。「暑い」と感じさせることにより、水分補給したくなったり、休憩したくなりますよね。これにより体温が下がります。

反対に「寒い」と感じるのは、体温を上げたいからです。重ね着、布団、暖房器具などが恋しくなる。あるいは、前述のように「震え」によって体温を上げようとします。

まず、これを前提として考えておきます。

さて、人間が正常に生きていくためには、体温を正常に保つ必要があります。

ですから、普段は「平熱」を基準にして、平熱よりも体温が上がれば「暑い」と感じ、低ければ「寒い」と感じます。

しかし、風邪の時は平熱ではなく、38度〜39度などの高熱に保とうするのです。これは、風邪のウイルスと戦うための「白血球」などの細胞は、体温が高いほうが働きやすいためです。つまり、ウイルスを倒しやすい環境を整えようとしているんですね。

よって、普段は平熱の体温でも、この時ばかりは「低い・寒い」と体が認識します。「体温が低い」と認識すれば、体温を上げるための手段として「震え」を採用する状況になりやすいのです。

風邪の前兆として「震え」が挙げられたりしますが、これはもうすでに、「体温を上げようとしている(戦う準備をしている)」のかもしれませんね。

そして、このメカニズムを知れば、「(基本的には)むやみに熱を下げようとするのは間違いだ」ということが分かります(もちろんケースバイケースで、必要な時もあります。これについては、専門的な方からアドバイスをいただきましょう)。

なお、風邪の時に「せき」「鼻水」がやたらに出るのは、倒したウイルスを体の外に出そうとしているからです。

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「寒さ」の雑学・豆知識

なぜ、人は寒いときに身を縮めるのか?

風が強い日に、マフラーに顔を埋める人を見たことはありませんか?

いえ、こんな例を出さなくても、きっと「寒さに身を縮める」というのは、多くの方が体験されていることですよね。

このように体が緊張する理由は、「体の表面積を小さくしたいから」です。冷たい空気に触れる面積が小さいほうが、当然ながら寒さは和らぎますよね。

反対に、暖かくなると、体の緊張が緩みます。暖房の効いた店内に入ってまで、身を縮めたりしないのは、このためです。

「寒い」を放っておくとどうなるのか?

言うまでもないですが、命を落とします。

人は寒さに対処ができないと、低体温症になります。低体温症が進むと、身体活動のレベルが落ちてきます(やがて「震え」すら止まります)。脳の活動レベルも落ちていき、昏睡状態になります(ドラマなどでもよくある「寝るな!寝たらヤバいぞ!」の状態)。

基礎代謝と寒さの関係

基礎代謝量の多い人は、寒さを感じにくくなっています。

なお、「代謝(新陳代謝)」とは、食べ物などによる獲得したエネルギーを、生命維持のために消費するような活動をいいます。

代謝が高い人は、発熱量も多いため、寒さに強いです。たとえば、体の大きなスポーツ選手は筋肉量が多いので、発熱量も多いです。

また、スポーツの種類(相撲、プロレス、野球など)によっては、そこに脂肪も加わってきます。脂肪があると、熱が体の中にこもりやすくなるため、寒さに強くなります(度が過ぎると、冬でも暑がり)。

反対に、老人などの基礎代謝量の低い人は、寒さを感じやすくなります。

寒い地域の人は、なぜ寒さに慣れるのか、寒さに強いのか

「甲状腺ホルモン」は、体の代謝を高めます。そして、北方の人は、南方の人よりも甲状腺ホルモンの働きが活発です。また、北の人は汗を出すための「汗腺」も少ない傾向にあり、熱が逃げにくくなっています。環境に適用しているいうことですね。

おわりに

いかがでしたか?
少し、自分の体について詳しくなった気がしますでしょうか。人間の体は、実に合理的にできているんですね。しかも、それらを自動的に行ってくれます。

今まで僕は、「震え」を、悪いことのように感じていました。

「なんかガタガタ震えてて恥ずかしいな。カッコ悪いな」と。

でもこれからは、もっと好意的に「震え」を解釈できそうです。

「ああ、僕の体は頑張ってくれているんだな。」

と。

いつもありがとう。

それでは、今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

 - 雑学・豆知識

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